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今回は平野氏が監修した順張り&逆張り系のオリジナルインディケーターHA Pivotを利用したトレード手法をご紹介します。テクニカル指標Pivotは、J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア氏考案の「リアクション・トレンド・システム」から生まれたもので、アンチトレンドシステムとトレンドシステムを兼ね備え両方の相場に対応して、エントリーポイントを探していくものです。
※オリジナルインディケーターHA Pivotは、外貨exお取引画面よりMT4チャートをダウンロードしてご利用いただけます。また、コールセンターのサポート対象外とさせていただきますのでご了承ください。
「Pivot」とは
Pivotは順張り&逆張り系のテクニカル指標
Pivotの特徴
■ 「リアクション・トレンド・システム」
- アンチトレンドシステムとトレンドシステムを兼ね備えている
- トレンドが発生していない時に効果がある
- 同時にトレンドが発生した場合は、その流れについていく
■ 基準値を「X」(=Pivot)と定義
- 基準値「X」をもとに、翌日のみ有効な4つのアクションポイントを探る
■ 基準値「X」の計算方法
- (前日の高値+前日の安値+前日の終値)÷3
■ 4つのアクションアクションポイント
- 4つのアクションアクションポイント
- S1:2P-安値
- X(PIVOT):(前日の高値+前日の安値+前日の終値)÷3
- B1:2P-高値
- LBOP(ローブレイクアウトポイント):2P-2H+L
■ BOSBOCBOC
- 過去2週間の最安値をつけた日を「B」とする
■ 売買日
- 買い:「B」の日のみ
- 売り:「S」の日のみ
- 「O」の日は、HBOP・LBOPを抜けるまで売買無し
- 買いポジションは、「O」の日に決済またはドテン
- 売りポジションは、「B」の日に決済またはドテン
■ 重要なルール
- B1で買ったポジションは、S1で決済(またはドテン)
- S1で売ったポジションは、B1で決済(またはドテン)
■ 派生した考え方(現在一般的になっている考え方)
- R3:R1+(前日高値-前日安値)
- R2:P+(前日高値-前日安値)
- R1:P+(P-前日安値)
- Pivot:前日高値+前日安値+前日終値
- S1:P-(P-前日高値-P)
- S2:P-(前日高値-前日安値)
- S3:S1-(前日高値-前日安値)
- S3>S2>S1>の順でサポートが強くなる
- R3>R2>R1の順でレジスタンスが強くなる
■ 逆張りで使う場合
- S1もしくはS2で買い、R1で利食い
- R1もしくはR2で売り、B1で利食い
- 逆張りで使う場合は、大相場にならないと苦戦する場合が多い
- 「Pivot」、「R3」、「S3」のみを表示して大相場を狙う
■ 順張りで使う場合
- 終値でR3を上回ったら買い
- 終値でS3を下回ったら売り
- 「Pivot」、「R3」、「S3」のみを表示して大相場を狙う
テクニカル指標「HA Pivot」とは
HA Pivotは順張り&逆張り系のテクニカル指標
HA Pivotの特徴
- 順張り&逆張り系のオリジナルインディケーター
- ワイルダー氏考案のPivotをチャート上に表示する他、平均足の終値をPivot値として表示することも可能
- 日足以下のチャート時間軸を表示した際に、日足ベース、週足ベース等のPivotを表示可能
- Pivotを平均足の値に変えることも可能
- Pivot:グレーで表示
- R1・S1:水色かつ太字で表示
- R2・S2:オレンジ色で表示
- R3・S3:赤色で表示
「HA Pivot」を使った売買エントリー&済例
効率的な使い方
- 逆張り的な使い方も可能だが、大相場には弱い
- トレンドに沿った売買を心がけ、押し目、戻り目の目途として使う
- Pivotを平均足(終値)で使う
- トレンド系テクニカルも併用する(MA45期間)
エントリールール
買いの場合
- 45期間の移動平均線が上向き
- 当日、S1水準に達したら買い
※既にS1水準に達している場合は、S2水準での買いを検討
売りの場合
- 45期間の移動平均線が下向き
- 当日、R1水準に達したら売り
※既にR1水準に達している場合は、R2水準での売りを検討
決済ルール
買いポジション決済の場合
- 利益確定
S1水準で買った場合:R1で利食い
S2水準で買った場合:Pivotで利食い - 損切り
S3に損切りの逆指値注文を置く
売りポジション決済の場合
- 利益確定
R1水準で売った場合:S1で利食い
R2水準で売った場合:Pivotで利食い - 損切り
R3に損切りの逆指値注文を置く
まとめ
HA Pivotは、ワイルダー氏考案のPivotをチャート上に表示する他、平均足の終値をPivot値として表示することも可能なオリジナルインディケーターです。逆張り的な使い方も可能ですが、大相場には弱いため、移動平均線(45期間)などトレンド系テクニカルも併用し、トレンドに沿った売買を心がけ、押し目、戻り目の目途として使いましょう。
使いやすいビジュアルのオリジナルインディケーターですので、ぜひ有効に活用いただければと思います。
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今回のテーマについて、平野氏によるオンラインセミナー動画をご紹介します。
実際のチャートを見ながら、実戦的な解説を聞くことができますので、ぜひご覧ください。
講師紹介

- 平野 朋之(ひらの ともゆき)
- 米国大学を卒業後、海外取引所関連の仕事に従事その後、ひまわり証券にてFX業務全般、 自己売買部門にてディーラー、投資情報室にてFX、日経225の情報発信、セミナー講師を 務め、2011年トレードタイムを設立。自らも売買をし、個人投資家支援としてe-ラーニングを通じ手法の公開、 FX会社への情報発信業務、FX雑誌にも連載記事を掲載中。
※この記事は2017年5月1日に執筆されたものです。