目次
今回は「米ドル・円・ユーロの関係」、「移動平均線」の2つについて紹介します。
米ドル・円・ユーロの関係
ポイント
- 3つの通貨ペアは三角関係にあり、米ドル/円が上昇しているからユーロ/円が上昇するとは限らない
- 何が主で動いているのか確認が必要
- 出遅れ感のある通貨ペアに乗り換えることも可能
- ヘッジとして、カウンターポジションを作る事も可能
米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドルの3つの通貨ペアは三角関係にあり、掛け算と割り算で成り立っています。米ドル/円とユーロ/米ドルを掛けるとユーロ/円のレートになります。逆に、ユーロ/円を米ドル/円で割るとユーロ/米ドルのレートになります。掛け算と割り算で成り立っている関係なので単体のみで動くことはなく、米ドル/円だけ上がってユーロ/米ドル、ユーロ/円が動かないことはほとんどありません。
このような三角関係は、米ドル/円と英ポンド/円と英ポンド/米ドルなどにも当てはまり、色々な通貨の為替レートは相関関係にあります。

米ドル/円とユーロ/円が上がってユーロ/米ドルが動かない場合、米ドル/円とユーロ/円が同じように動き、円が売られて円安>(ユーロ=米ドル)になります。

米ドル/円だけが上がってユーロ/円が動かずユーロ/米ドルが下がっている場合、米ドルが買われて米ドル高>(ユーロ=円)になります。

米ドル/円が動かずユーロ/円とユーロ/米ドルが下がっている場合、米ドルと円が同じ力関係となり、ユーロが売られてユーロ安<(円=米ドル)になります。
例えば、米ドルが強い場合はドル買いのポジションを作ります。もし米ドル/円の買いに間に合わなくてもユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルの売りが間に合うことがよくあります。そのため、どの通貨が大きく動いているかを見ていれば、その通貨を攻めること、戦略を立てることができます。
移動平均線について
ポイント
- 移動平均の考え方は、インディケーターの基本
- トレンドの確認を第一とし、エントリーポイントの判断には適さない
- 移動平均線のパラメーターは最初デフォルト値で使用し、自分の好みに合わせていく方が良い
- 75日や200日など長期の日足ベースの移動平均線を見て、大きな流れをつかむ
- 単純移動平均線(SMA):指定した期間の平均値を線で結んだ移動平均線
- 指数移動平均線(EMA)/加重移動平均線(WMA):単純移動平均線よりも直近の価格に比重を置いた移動平均線
※SMA : Simple Moving Average
※EMA : Exponential Moving Average
※WMA : Weighted Moving Average
基本的な利用方法
- 過去平均から実態線(チャート)が高いか安いか
- 過去推移からの方向性の確認
- 短期線が長期線を下回るとDC(デッドクロス)とし、下降
- 短期線が長期線を上回るとGC(ゴールデンクロス)とし、上昇
- DCで売ってGCで買うという取引をするとまず利益が出ないと考えるべき
- 移動平均の考え方は、インディケーターの基本
- トレンドの確認を第一とし、エントリーポイントには適さない
パラメーター
- 短期:5 , 6/中期:20 , 25/長期54 ,75
- 日足ベース:75 , 200
- 主足ベース:40 , 54
まとめ
- ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドルの通貨ペアは三角関係にあり、米ドル/円が上昇しているからユーロ/円が上昇するとは限らない
- 何が主で動いているのか確認が必要
- 出遅れ感のある通貨ペアに乗り換えることも可能
- ヘッジとして、カウンターポジションを作る事も可能
- 移動平均の考え方は、インディケーターの基本
- トレンドの確認を第一とし、エントリーポイントの判断には適さない
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講師紹介

- 遠藤 寿保(えんどう としやす)
- 98年日本初のFX事業開始から、Web広告やセミナー運営、リスク管理啓蒙などFX業務全般に携わる。数多くの一般投資家と接しながら、現在、YJFX!にてFXエバンジェリストとして情報配信・FXコラム執筆・セミナー活動等を行っている。
※この記事は2017年3月1日に執筆されたものです。
本記事は2016年12月15日に掲載されたもので、情報提供のみを目的としております。
記事の内容は、遠藤寿保の個人的な見解かつ、掲載当日のものになるため、今後の見通しについての結果や情報の公正性、正確性、妥当性、完全性等を明示的にも、黙示的にも一切保証するものではありません。
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