ディーリングルーム/西原宏一氏

マーケット・チェックと相場展望~2017年2月28日~

目次

1. マーケット・チェック〜マーケットのブル・ベア要素をチェック〜

ブル要因

ブル:米国利上げ

アメリカは利上げサイクルに入ってはいますが、思ったほど金利が上がっていません。2016年12月に利上げがあり、米ドル/円が118円66銭をつける場面がありましたが、そこからは金利も米ドルもあまり上がっていません。しかし、年3回の利上げを目指すFOMCが2017年3月14~15日に開催する会合での利上げが期待されており、実現すれば米ドル高になると思われます。

ブル:本邦期末要因

3月は日本企業が欧米で儲けたものを本国へ返す(レパトリエーション)ために米ドルを売って円にすることで円高となりますが、一方で日本の企業が海外でM&Aを増やすことで、円売り米ドル買いで米ドル高となる要素もあります。期末の特殊要因として、日本企業がアメリカでの損失を埋めるために円売り米ドル買いを行って米ドル高になるという観測もあります。

ブル:貿易赤字とシェールガス

2017年1月の貿易収支が5ヶ月ぶりに赤字に転じました。アメリカは中国、ドイツ、日本に対しての貿易赤字を気にしていますが、アメリカからエネルギー用のシェールガスの輸入が増加すれば、日本の対米貿易黒字が縮小することで円安の要因となります。

ブル:減税期待

トランプラリーの柱となる法人減税が実現すると、法人への課税が35%から15%となり、法人努力の必要なく収益が上がることになります。そうなるとアメリカの企業の株は上がり、それを反映してNYダウは上がります。

ベア要因

ベア:弱い日本株 

NYダウが1987年以来の12連騰となる一方で、日経平均は新興市場を除いて横ばいです。NYダウが下がると日経平均と米ドル/円が暴落するのではないかという懸念もあります。

ベア:米債ショートの偏り=米金利上昇せず

米国債の先物市場でポジションが偏っています。2016年12月のFOMCで金利が上がってからは、じわじわと金利が下がっています。金利の先高観があると既発債券は売られますが、金利低下(債券価格は上昇)になったため高値で買い戻さなければいけないものがしこりとなり、30万枚程度(2017年2月21日時点)抱えこんでいるとされるショート勢に不利な状況となっています。

ベア:麻生財務大臣発言=120円

麻生財務大臣が「円安は120円」までと言及したことで、米ドル/円の上値は120円までで限定的との思惑が働いています。マーケットの憶測では、上値は125円で下値は105円ぐらいの上下幅ではないかと言われています。

ベア:中東紛争リスク=エルサレム

アメリカの在イスラエル大使館をテルアビブからエルサレムへ移転することは既に決まっていましたが、歴代の大統領は大統領令で延期をしてきました。もしトランプ米大統領が延期しないとなると、紛争リスクが高まります。

2. ディーリングルーム〜西原氏の相場展望〜

今後の予定

トランプ米大統領の両院合同議会演説に始まり不透明な要素が続いていきます。

資源国通貨

トランプ米大統領がインフラ投資をすることと、中国が資源確保をすることで、資源国通貨が上昇しています。豪ドルやニュージーランドドル、南アフリカランドなどの資源国通貨が上がってくるという状態が2017年2月の初旬から続いています。

豪ドルを押し上げた鉄鉱石価格の上昇

2017年1月になってからずっと鉄鉱石の価格が上がっています。中国が買っていることも押し上げ要因です。アメリカの金利が上昇しても株や新興国通貨が買われている理由は、ゴルディロックス状態だからだと思われます。リスクオンといえばそうなのかもしれません。

USDJPY

米ドル/円は上昇の勢いがありません。大きく崩れる状況ではないものの、110円ぐらいまで下がる可能性もありえます。

映像でもっとFXを学ぼう

今回のテーマについて、西原氏によるオンラインセミナー動画をご紹介します。

講師紹介

西原 宏一(にしはら こういち)氏
大手米系銀行のシティバンク東京支店にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任し、現在(株)CKキャピタルの代表取締役。ロンドン、シンガポールのファンドとの交流が深い。

※この記事は2017年4月1日に執筆されたものです。

本セミナーは2017年2月28日に実施したもので、情報提供のみを目的としております。
セミナーの内容及び資料は、西原宏一氏の個人的な見解かつ、開催当日のものになるため、今後の見通しについての結果や情報の公正性、正確性、妥当性、完全性等を明示的にも、黙示的にも一切保証するものではありません。また、資料内のデータは、あくまでも過去の実績であり、将来の市場環境の変動などを保証するものではありません。
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